1.退職金の分割は大丈夫?
退職金の金額はまとまった金額です。
このことに皆さん、異論はないと思います。だから、計画的に積立を実施して、退職と同時に勤め上げた社員さんに支払うのがベストですよね。
しかし、現実的にはなかなか計画通りに積立ができている会社の方が少ないのではないでしょうか?そんな中、「退職金を分割にできないか?」という質問も多くなっています。
実際にはどのような手続きが必要でしょうか?
2.退職金分割の規程は?
労働基準法では「退職手当を決めるときには、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払方法並びに支払の時期に関する事項」について、規定に定めなければいけません。
つまり、このことから「退職金を払う制度があるのなら、規定を作りなさい!」ということです。退職金の制度を規定化する場合は、前述のように[1]適用される労働者の範囲、[2]その決定、計算および支払方法、[3]支払時期の3つについて決めなければなりません。
分割することは何処で決めればいいでしょうか?それは[3]の支払の時期に関するものです。つまり、規定の中で「退職金を分割して支給する」文言を入れれば、分割支給をすることができます。
「この文章を入れればOK!」と思われた方、続きがあります。分割支給する場合は、「分割することができる」決まりと「分割の回数や支払時期」を明確に定めておく必要があります。例えば「退職手当は、原則として退職の日から1ヶ月以内にその総額の二分の一を支払う。六ヵ月後に残りの二分の一を支給する。」などのように、より具体的に決め、明文化しなければいけません。
3.退職年金は元々分割ですね!
退職年金は元々、退職金を分割支給することを前提として作られています。社外積み立て型のものは、積立方法、支給方法等が定められていて、明文化されています。この明文化されたものをそのまま自社の規定に読み替えている会社も結構あります。
退職年金は、会社にとっての退職金支払負担の平準化を図ることができます。また、税制上の優遇措置が適用されるなどのメリットもあります。社員にとっても老後に安定した収入が保障されていることとなります。また、外部機関に積立金を預ければ、退職金の原資の保全が図れる事ともなります。
このように退職年金は、分割のメリットを最大限に活用したものということができます。退職金の分割を検討する場合は、「単に分ける」ということではなく、「年金化」という視点で検討されることをお勧めいたします。
4.実際のお話は?
しかし、実際にお問い合わせ先の状況は、「退職者が数年後に複数いるのですが、原資が足りない・・・どうしたらいいですか?」
こんなお話も多いです。今後の計画の中で何とか捻出できればいいのでしょうが、それも厳しいという感じも受けられます。
そうならないためにも、早め早めの対策が必要となってきます。皆さんの会社はいかがでしょうか?
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